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【修験道の世界】羽黒山・松例祭を見学してきました。

羽黒山山頂は
雪煙に霞み〝羽黒山〟の名にふさわしく、木々の影は黒く、まるで水墨画のような幽玄な世界。
祭礼は本殿、補屋(しつらえや)、庭上と3つの場所を移しながら行われますが、なぜか庭上でのメインの行事がはじまると吹雪に。
おかげで山頂は常に足跡ひとつついていない新雪に覆われ、歩くたびに雪煙が立っていました。

かつて羽黒修験では
春、夏、秋、冬と年四回、〝四季の峰〟と呼ばれる儀礼が行われていました。
今回見学した松例祭は「冬の峰」の結願の日に行われた行事。
明治以前は「精霊祭」と呼ばれていました。
戸川安章氏は「深夜浄闇の山中に、聖火をめぐって乱舞する若者の姿は、精霊の世界をのぞきみしているような思いに、われわれをさそいこむ」と記しています。
聖なる火を巡って繰り広げられる、熱狂と静寂とがないまぜになった不思議な時間。
一年が切り替わる大晦日の晩に、新たな火をおこし、疫病を退散せしめ、豊饒を祈念し、この山の神話的起源を物語る、国分けの神事を行う。
いわば羽黒山伏による神話劇の再演、呪力を目に見える形で表したパフォーマンスともいえます。
祭は、100日間の修行をした二人の松聖(「位上(いじょう)」と「先途(せんど)」)の験競べの様相を呈します。手向の集落の若者も「位上」方と「先途」方に分かれて争います。
狭くて煙い補屋には祭りを荷う人々のエネルギーが渦巻き、松聖が勤行する声ともあいまって、魂が賦活させられるような聖性の充溢を実感しました。IMG_3377.JPG
多分それらは新しい年を迎えるために必要なものであり、それによって新旧が一新されるのでしょう。年が明ければ、手向集落の宿坊の家々では新年の御祈祷のお札をもってそれぞれの霞場を廻ります。
また儀礼の随処で〝中世神話〟とも呼べるような縁起や、儀礼的に切断されバラバラにされた疫鬼の姿に、津島の神葦神事で放流される〝葦〟と通じる形象も散見され、一層興味を掻き立てられました。

今年の寺小屋講座では
修験道における〝四季〟の思想と儀礼などに注目をして考えてゆきます。
今年の夏の三山登拝は2009年7月31日(金)~8月2日(日)を予定しています。

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